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感染、流行、ネットワーク

感染が気になる麻疹(はしか)をピックアップ。呼び方からワクチン接種の今まで

(2018年10月3日更新)

愛知県で話題の麻疹(はしか)

「はしかの感染が拡大しています」

愛知県内で最近よく耳にするニュースです。

お付き合いのある医療関係者の方々との会話にも、

確かにこの話題があがることが増えてきているように感じます。

これは、2018年5月時点での状況です。

10月となった今、今現在の状況はどうなったのでしょうか?

確認していきましょう。

 

・最初に、「はしか」がどのようなものなのか(症状は?大人はどうなの?)

・次に、感染の状況はどうなっているのか(流行は?予防接種は?ワクチンは?)

日頃お世話になっている医療関係者の方々、国立感染症研究所感染症疫学センターHP、

厚生労働省のHPなどから情報収集したものをまとめていきたいと思います。

メモを取る、まとめる

全体像を把握することが大切です。要所をまとめていきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麻疹(ましん)?はしか?どちらで呼びますか??

麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症、これを麻疹(はしか)としています。

ニュースはもとより一般的にも、

麻疹(ましん)とは呼ばずに〝はしか〟と呼ばれている気がしませんか?

この違いは何なのか??まずはこの点から。

・医学用語では〝麻疹(ましん)〟

中国由来の呼ばれ方とされ、

感染した場合にできる発疹が麻の実ように見えることからついたという説があるようです。

ワクチンの名称は麻疹(ましん)ワクチンですが、、、

・馴染みがあるのは〝はしか〟

現代のわたしたちには、麻疹よりも“はしか”と呼ぶほうが馴染みがあると言えそうですね。

イネやムギの穂先にある毛(芒=はしか)に触った時のチクチクした痛痒さが語源ではないか?と

されているようです。

はしかは和語で、古くから呼ばれてきた歴史があります。

はしか絵(麻疹絵)という江戸時代を代表する錦絵が数多く残されており、

はしかと江戸時代には強い関係性があったことが分かっています。

幕末の大流行をはじめ何度となく多くの死者を出したとされる記録が残っているそうです。

この〝はしか〟の大流行が強く影響し、

麻疹(はしか)に対する予防法や感染しないための心得、食生活の注意点など、

はしかに関係した絵(錦絵)が浮世絵師によって数多く書かれたとされています。

〝麻疹除け〟の護符としても用いられていたそうですよ。

護符、魔除け

原因も治療法も分からない時代。はしか絵を護符として頼っていたんですね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はしかを知る

はしかに感染すると、

約10~12日の潜伏期間(ウイルスへの感染後、具体的な体調変化が表れない期間)を経た後、

発熱・咳・鼻水といった風邪のような体調不良が起こります。これをカタル期と呼びます。

その後、39℃を越える高熱と全身へと広がる発疹が見られるようになります。

酷くなると肺炎や中耳炎を患うこともあり、

最悪の場合死に至る可能性もある〝入院率の高い病気〟です。

参考:
スズケングループ「院内感染対策~麻しん(はしか)の基礎知識~」
国立感染症研究所感染症疫学センター「麻疹の現状と今後の麻疹対策ついて」

 

麻疹(はしか)は予防出来るのか??

重症化すると危険な麻疹(はしか)。予防することが出来るのでしょうか?

麻疹に対する特異的な治療法は存在しないとされており、

麻疹ウイルスから身を守る確実で有効な予防手段は麻しんワクチンしかありません。

残念ながら、

感染力が強い麻疹ウイルスは、飛沫・接触感染に留まらず空気感染します。

感染者の近くにいただけでも感染の恐れがあり、手洗い・マスクでは予防が出来ません。

 

予防接種の今

最も有効な予防法は予防接種を〝2回〟すること。

ワクチンによる免疫獲得率は、1回接種で95%以上、2回接種で99%以上。

高い数値が示されていますが、より確実に予防するためには〝2回接種〟が必要不可欠です。

※1回接種の場合、免疫のつかなかった5%の方は流行時に発症する可能性がある

参考文献:予防種必携 平成28年度版

では、

予防接種を受けるためにはどこの病院(何科)に行けば良いのか?悩みますよね。

ワクチンの接種は〝ほとんどの医療機関で実施出来るもの〟ですが、

麻疹(はしか)の説明を受けるという点で考えると、内科・小児科・産婦人科などがより安心と

考えられるかもしれません。かかりつけの病院をお持ちであれば、そちらへお問い合わせいただく

ことが第一と思います。

愛知県大府市では、

現在、MRワクチンは1回12,000円(おおよそ平均)程度で実施されているようです。

※MRワクチン:麻疹と風疹の混合ワクチン

 

これだけ騒がれている麻疹(はしか)。現場にワクチンはあるのか??

2018年5月時点、ワクチン不足の情報が聞かれる状態でしたが…。

愛知県では、4・5月をピークに感染は急激に失速。

最近になり、再び感染者の報告があがってきており、増加傾向です。注意ですね。

 

麻疹(はしか)の予防接種には2パターンあり、

1つ目は、麻しんワクチンの接種。

2つ目は、MRワクチンの接種。

麻疹ワクチンは、

2018年4月の時点で既に出荷調整状態となっており、現場にはほとんど無い状態。

そのため、MRワクチンを使った予防により麻疹(はしか)に対応していましたが、

MRワクチンも5月9日より一部で出荷調整状態に入り、予防接種が困難な状況となりました。

〝予防接種をしたくても出来ない状態〟となっていたことを意味します。

※地域により違いがあることが考えられます。ご了承ください

 

ワクチン接種を受けた方が良い人

あくまでも目安となりますが、

麻疹(はしか)に対して〝要注意の年代〟というものがあります。

具体的には、

昭和53年(1978年)以降に生まれた方~平成2年(1990年)4月1日生まれまでの方。

この間の年代は、

・予防接種1回と2回接種の人が存在している

・自然感染の機会が少ないとされており免疫がある人とない人が混在している

以上の2点がpointとしてあげられています。

※現在、日本における定期予防接種では、原則麻しん風しん混合ワクチンを用いて、第1期(1歳児)、第2期(小学校就学前の1年間)の2回接種を実施しています。これは、WHOにて〝麻疹患者数を非常に低いレベルに維持するためには新規ワクチン対象者(日本の場合は1歳児が該当する)の麻しんワクチン接種率を95%以上に保つべき〟としていることが反映されているためです。

こちらでは予防接種スケジュールをご確認いただけます⤵⤵

NIID国立感染症研究所HP「日本の予防接種スケジュール」
http://www.niid.go.jp/niid/ja/vaccine-j/2525-v-schedule.html

参考:
スズケングループ「院内感染対策~麻しん(はしか)の基礎知識~」
国立感染症研究所感染症疫学センター「医療機関での麻疹対応ガイドライン」

 

麻疹(はしか)の感染者と接触したかもしれない

予防接種の効果が十分に発揮されるのは、ワクチン接種の約2週間後とされています。

これは、免疫のための抗体が体に作り出されるまでに要する時間を指します。

但し、接触後72時間以内に予防接種を受けることで防御できる可能性があるとされたデータがあり、

緊急時に予防接種を検討する余地はあるようです。

参考文献:予防接種必携 平成28年度版

すれ違い、交差点、不特定多数

麻疹(はしか)は不特定多数の人との〝接触〟が感染リスクとなります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界での麻疹(はしか)。海外渡航者は注意

海外へ行かれるという方は、

渡航先によっては予防接種を検討する必要があるようです。

先進国の状況は、

代表的な国ではいずれもMMRワクチンの2回接種を基本とし、対策がなされています。

特に、アメリカ、カナダは入学・入園時に麻しんワクチン接種が条件としてあるほど。

内因性の麻疹伝播を排除しようとする国の姿勢が表れており、

結果、ワクチン接種率は95%を越えています。

他、イギリス、フランス、イタリア、ドイツなども、MMRワクチンの2回接種の方針。

ですが、

接種率は80~90%に留まり、年間の麻疹患者は数千から一万人程度の発生、

毎年10人までの死亡が報告されているとあります。

日本においては、

麻疹は小児の死亡をもたらす疾患であることが幾つかの調査により分かっています。

1998(平成10)年~2001(平成13)年までに確認された麻疹による死亡者数は、

沖縄9人、大阪10人。

麻疹に感染した小児の特徴として、

沖縄、大阪、高知においては1歳児が最多、北海道では0歳児が最多。

麻しんワクチン接種歴については、

沖縄では麻疹による入院患者中92%が、大阪では全体の94.3%、高知では不明を含め95.4%が

ワクチン未接種であった。

これらの麻疹流行の調査を総合的に分析した結果、

・重症事例、死亡事例が発生している

・麻疹患者はワクチン未接種者が多い

以上の特徴が示されています。

成人と小児とでは完全な比較は出来ませんが、危険があることには違いありません。

麻疹(はしか)の予防接種歴は母子手帳などで確認できます。

必要な方(特に2回接種をされていない方)は予防接種をご検討ください。

引用:国立感染症研究所感染症疫学センター「麻疹の現状と今後の麻疹対策ついて」

※MMRワクチン:新三種混合ワクチン(しんさんしゅこんごうワクチン)。麻疹(measles)、流行性耳下腺炎(おたふく風邪、mumps)、風疹(rubella)の三種の生ワクチンが混合されたワクチンで、頭文字からMMRワクチンと呼ばれる。日本では1988年から1993年まで実施されていたが、ムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎発生率が高い事が問題となり中止となっている。

引用:Wikipedia新三種混合ワクチン

渡航、海外旅行、飛行機

麻疹に限りません。渡航先には思わぬ感染リスクがあるもの・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先に述べましたが、麻疹ウイルスの潜伏期間は約10~12日あります。

国内・海外問わず、お出かけ先で麻疹患者と接触していた場合には、

体調の変化がはじまるまでにはしばらく時間がかかります。

お出かけ先の状況次第では、しばらくは感染した可能性があると考えて

行動・対応するべきであることは間違いではありません。

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