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【薬剤師監修】花粉症の根本治療『舌下免疫療法』って?費用は?期間は?

(2020.3.8更新)

※この記事では【シダキュアスギ花粉舌下錠】についてご紹介しています。テキスト・画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

【Notice of today:舌下免疫療法って??】

こんにちは^^

花粉症シーズンになると、

「そろそろ花粉症の対策を始めないとだね!」

「今年も花粉症の薬を飲み始めたよ(^▽^;) 」

「今のところまだ調子いいから大丈夫♪」

などなど、薬局には花粉症の人達のたくさんの声が届きます。

私自身も〝重度のアレルギー体質〟なので、御多分に漏れず、毎年花粉症のシーズンが近づいてくると戦々恐々としているのですが…。

今回は、私がたまたま病院で見かけたポスターに書いてあった

〝花粉症の舌下免疫療法〟

についてお話しさせていただきます。

花粉症、スギ花粉、アレルギー、花粉症対策
花粉・アレルギー性鼻炎でお悩みの方に〝舌下免疫療法〟という選択肢

スギ花粉症に毎年悩まされているあなた。

花粉症に限らずとも、お子さんの鼻水や咳が気になって…「これってアレルギー?」とお悩みのあなた。

ご参考ください。



🌲舌下免疫療法とは?


「舌下免疫療法ってなんだろう??」
実は、以前から気になっていたんです。早速、薬剤師さんに聞いてみました!

花粉症をはじめとした〝アレルギーの治療法〟と言えば、 みなさんがイメージするのは薬(抗ヒスタミン薬とか)を飲むことですよね?他には、目薬だったり点鼻薬だったりを使ったりもすると思います。

これは、アレルギー症状を抑える〝対処療法〟というもので、アレルギー治療の最も一般的な方法です。

対する【舌下免疫療法】は、

アレルギーの根本に対する治療法

のこと。先にご紹介したアレルギー薬を飲んだりする対処療法とは全く違います。

アレルゲン免疫療法の1つである舌下免疫療法は、

花粉症に対する唯一の根治療法

です。

舌下免疫療法は、
スギ花粉症とダニによる鼻炎アレルギーの治療に認められているもの。
〝スギ・ダニ、どちらかのアレルギーをもっているという確定診断〟のあったひとが受けることが出来る治療法です。

アレルギーの根本治療を目的に行われる〝舌下免疫療法の仕組み〟は以下のようになります。

「アレルギーの原因物質(アレルゲン)を微量含んだエキスを、時間をかけて舌の下に投与し続けることで、該当するアレルギーによる症状の軽減・ 寛解を目指す」



🌲治療にかかる費用は?期間は?

出費、治療費、計画性

多くの方を悩ませているスギ花粉症に対する舌下免疫療法は、

2014年10月から健康保険が適用

されています。

あくまで目安となりますが、クリニックでの治療(月1回の受診)とお薬代を合わせた治療費は、

〝年間約3万円~4万円程度〟

とお考え下さい。

舌下免疫療法は、長期間(3~5年)の継続が推奨されている治療法です。長く続ければ効果がUPするというものではありませんが、今現在では、3年ほど続けることが最も寛解へ至る(個人差があります)と考えられています。

一定期間を継続した後は、中止・経過観察をしていくのが一般的な流れとなります。

また、アナフィラキシーによる危険から母体を守るため、

妊娠中はおこなわない!!

といった制約もあります。治療計画をしっかりと立ててから臨む必要があります。



🌲どんな薬をどんな風に使うの??

現在、主流となっているのは

〝舌下錠を使った舌下免疫療法〟

です。

【舌下錠の使い方 】
特定のお薬を舌の下に置き、1分間保持した後、飲み込む。
お薬を使った後、5分間はうがい・飲食が出来ないので注意!!

特定のお薬というのは、

鳥居薬品さん(※以下、鳥居薬品)の

〝シダキュア〟

です。

鳥居薬品は

〝ミティキュア〟

というダニアレルギー用のお薬も出ています。

※スギ花粉治療に、同社の〝シダトレンスギ花粉舌下液(※2021年3月31日終了)〟をお使いの医療機関もありますが、多くが取り扱いしやすい錠剤タイプ〝シダキュア〟に切り替わっていっています

スギ・ダニ共に、

毎日1日1回のお薬

を続けていきます。

短くて2~3年、長くて5年程度続けていく

(最終的には〝医師の判断〟による)ことになります。

長い間、毎日続ける必要のあるお薬です。服用を忘れてしまわないように十分に気を付けなければなりません。お薬の特性上、

長期に渡って服用を忘れてしまった場合には、再開時にアナフィラキシーに対する注意が不可欠

となります。

治療開始のタイミングにもポイントが。

スギ花粉に対する治療は、

スギ花粉の飛散時期を避けて開始する必要がある

点にご注意ください。

つまり、

スギ花粉が舞っている間は治療を開始することが出来ない

ということになります。

一般的に、GW明けぐらい~スギ花粉飛散シーズン前に治療を開始する必要があるわけです。

治療を継続することで、
以前と比べてアレルギーの症状が軽くなった(今まで使っていた薬の使用頻度が減る・マスクが不要になったetc)と実感出来るようになったり、長期寛解治癒の報告が確認されています。



🌲メリット・デメリットまとめ

◇舌下免疫療法の〝メリット〟

1.2~4週間に1回の通院で済む(自宅でできる)
2.治癒、もしくは長期の症状の軽減が期待できる(約80%程度)
3.アレルギーを引き起こす抗体の種類増加を抑える効果がある
4.気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎などの他のアレルギー疾患に症状が進展すること(アレルギーマーチ)を防ぐことができる

◆舌下免疫療法の〝デメリット〟

1.長期間(推奨で3年間)投薬が必要
2.今のところ、スギ花粉とダニに対するお薬しかない
3.長期間、毎日服用しなければならない
4.小さなお子さん(5歳未満)には、投薬できない ※例外あり
5.アナフィラキシーショックの可能性

【アナフィラキシーショックについて】
免疫療法という特性上、シダトレンを使用中は急な体調不良(アナフィラキシーショック)に注意が必要です。
具体的には、
蕁麻疹・呼吸の乱れ・胃腸障害・ふらつきなど、普段と異なる不調を感じた時の対処法です。場合によっては救急車を呼ぶなど、その場に応じた対応をとることが求められます。
シダトレンを飲んだ後の激しい運動・飲酒・入浴時には特に注意が必要とされています。



🌲重要!!小さなお子さんのアレルギー

シダキュア・ミティキュアを開発した、鳥居薬品で医薬情報担当者をされている三波さんにお話を聞きました。

薬剤師(以下、薬):アレルギーでお悩みの方には、小さなお子さんも多いと聞きましたが…

三波さん(以下、三):多くの医療機関さんでお話を聞いていると、アレルギーをお持ちの小さなお子さんが年々増えてきている印象を持ちます。実際に、アレルギー患者様の低年齢化が進んでいるというデータもあります

薬:小さなお子さんの中にも、今回お話しを聞いた〝舌下免疫療法〟で治療をされる方は多いのですか?

三: 「アレルギーなのかもしれない」と、 鼻水だったり鼻詰まりだったりが続くお子さんにアレルギー検査を受けさせる親御さんは多いです。そういったケースでは、お子さんがダニや花粉のアレルギーを持っていることが判明することが多いので、結果、舌下免疫療法に踏み切る方も少なくないようです

薬:治療に使うお薬が錠剤タイプで発売されたことで、小さなこどもでも治療を続けやすくなったことも影響しているのでしょうか?

三:そうですね。以前は液体のお薬しか無かったのと、その薬も冷所で保管が必要だったりと、扱いにくいデメリットがあったのは確かです。それと、地域差はありますが、子供の医療費助成があることも小さいうちに舌下免疫療法を受けるメリットになっていると思います。しばらくは続けなければならない治療なので、自己負担を考えずに出来るところは大きなポイントになっていると思います

薬:確かに、医療費の助成は大きなポイントになりそうですね。大府市では中学校を卒業するまでは保険診療の自己負担額を市が負担してくれますからね

三:もう1つ大切なポイントがあるんです。小さいうちからアレルギー対策をしておくことで、重症化するのを防ぐことが出来る可能性もあります。酷くしてしまう前に、早期の治療で対処しておくこともとても大切なことなんです

いかがでしたか?舌下免疫療法のことが分かってきたでしょうか?

治療薬が進化し、より身近になってきた舌下免疫療法。成人に限らず、アレルギーで悩む小さなお子さん(※基本、5歳未満は不可)にも選択することが出来る治療法です。医療機関にて十分な相談の上、納得の治療計画を検討してみてはいかがでしょうか?気になった方、まずはアレルギー検査から。

※スギ花粉症 ・ダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法相談施設の検索こちら

※大府市の子ども医療費助成制度についてはこちら

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