【薬剤師監修】慌てない。新型コロナウイルスの感染対策は「インフルエンザに準じて」が基本!
(2020.6.19更新)
【Notice of today:情報に惑わされない】
2019年12月、中国武漢に端を発したとされている新型コロナウイルス(2019‐nCoV)感染症。原因が特定できないまま、感染は拡大しました。
水際対策の甲斐もなく、日本にも新型コロナウイルス感染症が上陸。
日本国内からはマスクと消毒用エタノールが姿を消し、加熱する報道を受けてトイレットペーパーまでもが売り切れる〝プチパンデミックの様相〟へ。
2020年4月7日、ついに安倍首相より「緊急事態宣言」が発令。
未だに先行きが見えない新型コロナウイルス感染症。
様々な情報が拡散するなかで、私たち一般市民は、一体どのように対策を講じれば良いのでしょうか?
もくじ
❓現在の状況は?
2020年2月、新型コロナウイルス感染症は指定感染症に認定。
同年2月27日、安倍総理大臣より
「3月2日から全国すべての小中学校、高校、特別支援学校に臨時休校を要請する」
と発表。
新型コロナウイルスの感染経路は追えなくなり、水際対策期から感染蔓延期にフェーズ移行した
と判断できる状況へと変化しました。
そして、同年3月11日。
WHO世界保健機関はパンデミックを宣言!
パンデミックは「新しい疾患の世界的な感染拡大」と定義されており、2009年の新型インフルエンザ流行以来のものとなります。
同年4月7日、ついに安倍首相より
緊急事態宣言が発令!
されました。
東京・埼玉・千葉・神奈川・大阪・兵庫・福岡
の7都府県を対象としてスタートしましたが、その後、全国へと拡大されました。
同年5月4日、緊急事態宣言は5月31日まで延長。
同年5月14日、北海道、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、京都、兵庫を除く39県で宣言が解除。
同年5月21日、新規の感染者が大幅に減少している、大阪、京都、兵庫の近畿圏3府県で緊急事態宣言が解除されました。
1度は延長された緊急事態宣言ですが、残すところ、東京、神奈川、千葉、埼玉、北海道の5都道県となりました。
同年5月25日、東京など首都圏1都3県と北海道でも緊急事態宣言が解除。
延長された5月31日の期限を待たずに、
約7週間ぶりに全面解除
されました。
同年6月19日、都道府県をまたぐ移動制限が解除。東京や北海道への移動が可能となりました。
第2波、第3波なく、このまま平静を取り戻すことが出来るのか?
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えられるのでしょうか?
※音声がでます。新型コロナの復習に⤵⤵
❓基礎講座①「コロナウイルスとは…」
基礎講座①と②は、新型コロナに限らず、コロナウイルス全般の知識を吸収するためのコーナーです。
「今すぐ新型コロナ対策のことが知りたい!」というあなたは、飛ばしてくださいね(^-^)
それでは、一度、基本に立ち返ってみます。
新型コロナウイルス感染症のように、降って沸いたようなものに
一般市民が出来ることは限られている!
まず、これが現実です。
少し気分が落ち込んでしまったかもしれませんが、コロナについて基礎的なことを確認しておきましょう。
時々「自分は1度も風邪を引いたことがない」という方がいらっしゃいますが、あなたはどうですか?
「風邪を引いたことがあるよ」というあなたは、
既にコロナウイルスに感染したことがあるかもしれない
ってこと、ご存じですか?
コロナウイルスというのは、
風邪の病原体として既に認知されていたウイルス
で、新型コロナウイルスが登場するまでに6種類(ヒトへの感染あり)の存在が確認されていました。
ヒトへの感染が確認されていた6種類のうち、4種類のコロナウイルスは
一般の風邪の10~15%の原因(流行期は35%)
だと言われています。(※厚生労働省公表データより)
このあたりに、新型コロナウイルスに感染しても明らかな症状が現れないひとが多い背景が隠れていそうですね。
残った2つのコロナウイルスが、病原性の高いSARS(重症急性呼吸器症候群)とMERS(中東呼吸器症候群)です。
SARSとMERSはお聞きになったことがありますよね?
サーズとマーズ、新型コロナウイルスの原因がすべてコロナウイルスだったために、新型コロナウイルスがサーズ・マーズと比較され、報道が過熱したのです。
そして、その情報に
私たちは必要以上に振り回されてしまった
というわけです。
新種の感染症ですから、誰もが怖い。
但し、「感染=重症化」とは必ずしもなっていない現実がある。
そのことを少しだけ冷静になって、考えてみても良いとは思いませんか?
❓基礎講座②「新型コロナウイルス
(COVID-19)とは…」
2019新型コロナウイルスは、WHO(世界保健機関)によって「COVID-19」と命名されました。
今現在(2020.5.7発表)、新型コロナウイルスは
主に呼吸器感染を起こす
もので、病原性は
SARSやMERSより低いレベル
と考えられています。
致死率については、医療体制や感染者に占める高齢者の割合などの影響が大きいと考えられているため、定かではないと言える状況です。
感染経路については、
飛沫および接触感染(一人の感染から2、3人程度に感染させる)
(※空気感染については否定的)
によってヒトからヒトへの感染を起こすと考えられており、
特に注意すべきとされているのが
無症候の感染者であっても他者に感染させてしまう可能性がある
という点です。
感染拡大の要因になっていると考えられています。
症状のみで確定診断することは出来ませんが、2020年3月6日よりPCR検査という遺伝子検査が保険適用となりました。
治療法については、同年5月7日にエボラ出血熱の治療薬として開発された
レムデシビルが新型コロナウイルスの治療薬として国内で初めて承認(特例)
されています。
引き続き、抗インフルエンザ薬のアビガンなどが新型コロナウイルス感染症の治療薬の候補に挙がっています。
今後、効果が証明されれば治療薬として用いられる可能性があると言えます。
※参考:医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第3版改訂版(一般社団法人日本環境感染学会)
❓濃厚接触って??
新型コロナウイルスの感染経路特定に用いられている「濃厚接触者」という言葉。
「濃厚接触の定義」はご存じですか?
濃厚接触と判断する上で重要視されているものは、以下の〝2つ〟です⤵
1、距離の近さ
2、時間の長さ
手洗い、手指のアルコール消毒などの
〝必要な感染予防策をせず〟に手で触れる
または
互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として1m程度)で15分以上対面で接触
があった場合に「濃厚接触者」と考えられています。
※新型コロナウイルス感染者の気道分泌物や体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い場合も濃厚接触者と判断されます
また、
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議では
人と人との距離が近い対面での接触は感染を拡大させるリスクが高い
としています。
❓基本に立ち返る①やっぱり〇〇!
新種のウイルスが発見されたのですから、情報は〝まだまだ〟未確定のものばかり。
ですが、
有効性が確認されているものもある
ということもまた事実。
それが、
擦式アルコール手指消毒薬!
いわゆる、手指のアルコール消毒です。
医療機関やお店の出入り口に設置された、手に「シュッ」とするアレです。
インフルエンザウイルスと同じで、
コロナウイルス(新型含む)にはアルコール消毒が有効
なことが確認されています。
マスクの品薄が叫ばれていますが、感染対策として最も重要なのは、やはり手指の清潔を保つことなんです。
インフルエンザウイルスとコロナウイルスは
石鹸にも弱い
ことが分かっているので、手洗いと手指消毒を頻回行うことで感染対策に役立てることができます。
消毒はむやみやたらとするのではなく、適切なタイミングで行うことをお忘れなく!
※音声が出ます⤵
ご存じですか?⤵⤵
1本の「おててポン」で約1000回の手洗い練習が出来ます。
スタンプを押した後は、バイキン君に見とれることなく〝すぐに〟手洗いを開始してください。
スタンプ後の放置時間が長いと落ちなくなりますのでご注意を!
うまく活用すれば、小さなお子さんの〝しっかり手洗い〟促進に役立てることが出来ると思います。
❓基本に立ち返る②やっぱり〇〇も!
手洗いと消毒。
手指衛生の徹底が出来たら、次はマスクの着用!
前述したように、新型コロナウイルスの主な感染経路は呼吸器と言われています。
また、
新型コロナウイルス感染者の喉には、体調の違和感が現れる2日ほど前からウイルスの増殖がみられる
可能性が指摘されています。
隣りにいる大切なひとを守るためにも、万が一の時を考えた対策が必要。
すぐに思いつくのが〝マスク着用〟だと思いますが、
口内、鼻腔内を清潔に保ち、咳エチケットに励む
ことが大切です。
5月に入っても、以前としてマスク不足が続いています。
私たちの調剤薬局にも、マスク供給は先行き不透明のまま…。
ですが、焦りは禁物です。
マスクについては品質に着目する
ことをお忘れなく!
「付けていれば何でもいい」というものでもありません。
手作りマスクにお手頃なものを見つけましたのでご紹介しておきます⤵⤵
マスクを着用していても、手指がウイルスに感染していたら元も子もありませんので、「基本は手指衛生から」を忘れずに!
❓新型コロナ?でも、慌てない
※以下、日本環境感染学会公式サイト参考
私たち一般市民は、メディアからの〝目には見えない情報操作〟によって「感染したら重症化する」と無意識に思い込んでしまう可能性があります。
新型コロナウイルス感染症は新種の感染症です。重症例を優先的に取り出し、解析していることは容易に想像することが出来ます。
メディアが伝えるのは、その重症例。大きな話題性を見込めるニュースです。
が実際には、新型コロナウイルス感染症は
感染しても無症状であったり軽症だという人が何倍も多く存在する
と考えられています。
おそらく風邪様症状から軽い上気道炎くらいの軽症例が多数存在する。このようなケースでは特に治療の必要はなく、自宅安静で十分とする見解です。
そこで、ご家族などの同居人に新型コロナウイルスの感染が疑われる兆候があるときにはどのように対処すれば良いのか?
まとめてみました⤵⤵
(※以下、新型コロナウイルスの感染が〝疑われる人〟を感染者として表記しています)
①タオルや食器、箸、スプーン等は共用しない
②新型コロナウイルスは、気道から分泌し、糞便からの分離が確認されています。トイレやお風呂は水拭きや家庭用掃除洗剤で清掃を。ウイルス量を減らすことが出来ます
③洗濯・食器洗いを別にする必要はありません。通常の洗濯・洗浄をしてください(※洗浄前のモノは共用しないこと!)
④ウイルスは物に付着してもしばらく生存します。ドアの取っ手、ノブなどは特に要注意!薄めた漂白剤で拭いたのち、水拭きまたはアルコール拭きしましょう
終わりに…
新型コロナウイルスについては、刻一刻と情報が更新されています。
大切なことは、
なにが正しいのか?をあなたご自身で判断すること
です。
慌てず、冷静にで大丈夫(^^)/
政府インターネットテレビ「新型コロナウイルス対策篇」⤵⤵
https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg20290.html
※厚生労働省電話相談窓口
電話番号:0120-565653
受付時間:9:00~21:00(土日・祝日含む)
※内閣官房内閣広報室「各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口」はこちら
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